「ザ・ノース・フェイス(The North Face)」は、写真家で冒険家の星野道夫のインスタレーション「想像の旅路」を開催した。星野道夫はアラスカの大自然に魅せられ、多くの野生動物やそこに生活する人々を撮影してきた。1989年には「Alaska 極北・生命の地図」で第15回木村伊兵衛写真賞を受賞するなど、雄大なアラスカを記録し続けてきた。しかし、1996年にテレビ番組の取材のため、ロシアのカムチャツカ半島南部のクリル湖畔に設営したテントでヒグマに襲われ、43歳の若さで亡くなった。
「ザ・ノース・フェイス」は、生前から星野道夫の活動を支援し、テントや寝袋、防寒着など多くのサポートを行ってきた。その関わりは没後も続いており、「ザ・ノース・フェイス」の一部の直営店では店舗内に星野道夫の作品が展示されている。今回のインスタレーションでは、川を渡るカリブーやザトウクジラのブリーチング、ブリザードの中で佇むホッキョクグマなど、極北のアラスカで「自然と人間のかかわり」を伝えようとしてきた星野道夫の作品が展示される。
「ザ・ノース・フェイス」は、今回の「想像の旅路」展の開催について、「壮大な地球の営みの中で、私たちは他の生命たちとエネルギーを交換しながら生かされています。その無数の見えない繋がりを、私たちは感じることができているでしょうか。星野道夫が残した写真の先には、私たちが知っている歴史よりもさらに昔の生命の物語が潜んでいます。時代を超えて残る美しい自然の風景や、数々の神話へと向けられる愛おしい眼差しは、私たちはどこからきたのか? そう問いかけるように、私たちを想像の旅へと連れ出してくれます」とコメントしている。
「想像の旅路」展は、6月24日から7月13日までの期間、THE NORTH FACE Alter、THE NORTH FACE Mountain 、THE NORTH FACE kidsの3店舗で開催中だ。